金沢

【金沢城公園の石垣ツアー体験してきたよ!】歴史とアート好きな人向け!

こんにちは、ヤスモン(@yasumon)です!

金沢城は「石垣の博物館」と呼ばれているのは知ってました?

なぜかって、金沢城には、3種類の石垣が使われていて、石垣に印が付いていたり、短冊に似せていたり。

私も、いくつかの城をまわっているんですが、こんなアートな石垣は初めて見ましたよ!

あと、金沢城公園には、石垣ツアーというのもあって、ツアーと言ってもパンフレットを見ながら自分で周るんですけどね。

40分位かかるんですけど、なかなか見ごたえありますよ!歴史とアートが好きな人向けですね。

では、金沢城の石垣とは? 3種類の石垣がある?! アートな石垣めぐり!について、紹介しますね!

金沢城の石垣とは?

数寄屋敷石垣

金沢城の石垣は、高度な技術とデザイン性に優れているんですよ!アートなんですね。

そのため、金沢城は「石垣の博物館」とも呼ばれています。

前田利家が、金沢城に入城してから石垣の構築が始まり、それから、明治維新までの約300年にわたり、金沢城の石垣の構築と改修が繰り返されてきました。

前田利家を藩祖とする加賀藩の初期、中期、後期と、時代によって、金沢城の石垣の積み方も異なるんですね。

金沢の石垣のほとんどは、金沢市の戸室山などから採れる戸室石が使われています。

3種類の石垣がある?!

金沢城の石垣の積み方には、「自然石積み」「荒加工石積み」「切石積み」の3種類があるんですよ!

自然石積み

自然石積み

自然石積みは、3種類の石垣の積み方の中で、一番古い積み方ですね。

自然石積みは、自然の石や、荒割りしただけの石だけを用いて、積む技法です。

粗加工石積み

粗加工石積み

荒加工石積みは、割石を加工し、形や大きさを揃えた石材(荒加工石)を用いて、石垣を積む技法ですね。

切石積み

切石積み

切石積みは、割石をさらに加工した切石を用いて、隙間なく石垣を積む技法です。

切石積みの石垣は、本丸の入口などの重要な場所に使われていますよ。

アートな石垣めぐり!

石垣めぐりは、「石垣の博物館」と呼ばれる、多種多様な金沢城の石垣をまわる楽しみ方ですね。

金沢城内で配布しているパンフレットには、金沢城の石垣めぐりの案内があって、次の約12のスポットが紹介されているんですよ!

①石川門石垣、②内掘石垣、③菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の石垣、④二の丸北面石垣、⑤土橋門石垣、⑥数寄屋敷石垣、⑦戌亥櫓石垣、⑧三十間長屋石垣、⑨鉄門石垣、⑩東の丸北面石垣、⑪玉泉院丸庭園の石垣、⑫大手堀石垣

以下に、紹介しますね!

①【石川門石垣】2種類の石垣

石川門石垣

石川門石垣は、石川門にある石垣で、入口の左側の石垣が「荒加工積み」になっていますね。

石川門石垣

入口の正面の石垣は、「切石積み」。石川門には2種類の石垣があるんですよ。

石垣の種類が違うのは、江戸時代の1759(宝暦9)年に起きた火事で被害を受け、正面の石垣を修復したからなんです。

②【内堀石垣】鶴の丸の近く

内堀

内堀石垣は、鶴の丸休憩所の近くにある、お堀の石垣ですね。

内掘石垣は、二の丸を守る掘として作られ、平成11年~12年に復元されました。

③【菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の石垣】

菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の石垣

菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の石垣は、「荒加工石垣」と「切石積み」の2種類で出来ていますね。

この石垣は、江戸時代から残っていたもので、平成10年~13年の菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の再建に合わせ、積み直されたんですよ。

再建にあたっては、石垣の耐久性に問題があったため、石垣の職人が、1つ1つの石に番号を振って解体し、また、1つ1つ積み直したそうです。

菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の石垣は、長さが約100メートル、石垣の石は、約5,000個あります。

④【二の丸北面石垣】完成度が高い?!

二の丸北面石垣

二の丸北面石垣は、「荒加工石積み」の中で、最も完成されたものと言われていますね。

見た目は、ちょっと古いですが?!

二の丸北面石垣は、加賀藩の石垣職人であった後藤彦三郎が、「城内でも指折りの石垣」と誉めた石垣です。

二の丸北面石垣は、菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の側面にあります。

⑤【土橋門石垣】亀の形!

土橋門石垣

土橋門石垣(どばしもんいしがき)は、土橋門の土台だった石垣で、「切石積み」が用いられていますね。

土橋門石垣の真ん中にある六角形の石は、亀の甲の形をしていて、水を象徴する亀を表し、防火の願いが込められているんですよ。

⑥【数寄屋敷石垣】なぜ刻印が?

数寄屋敷石垣

数寄屋敷石垣は、石の表面を長方形に仕上げた「切石積み」ですね。

数寄屋敷石垣には、刻印がある石があり、石を切り出す時の作業分担などを示すために付けられた、と言われているんです。

数寄屋敷石垣

○×の刻印が付いた石がありますね。

数寄屋敷石垣

□+の刻印が付いた石もあります。

他にも、変わった刻印がされている石がいくつかあるんですよ。

⑦【戌亥櫓石垣】風情あるやん!

戌亥櫓石垣

戌亥櫓石垣(いぬいやぐらいしがき)は、「荒加工積み」ですね。

石の隙間に平らな石をはめ込み、「切石積み」のように見せる技法が使われています。

写真の右側にある石垣は、「切石積み」に似ていますね。

⑧【三十間長屋石垣】特殊な積みかた!

三十間長屋石垣

三十間長屋石垣には、「切石積み」の技法が使われています。

石の表面の縁取りをきれいに揃え、内側を粗いままにする「金場切り残し積み」という技法が使われています。

⑨【鉄門石垣】本丸の入口!

鉄門石垣

鉄門石垣(くろがねもんいしがき)は、「切石積み」の技法が使われています。

鉄門は頑丈な鉄で覆われた門で、当時は、本丸への入口だったんですよ。

⑩【東の丸北面石垣】最も古い!

東の丸北面石垣

東の丸北面石垣は、「自然石積み」の技法が使われています。

東の丸北面石垣は、金沢城の中で、最も古い石垣で、「自然石積み」を代表する石垣です。

⑪【玉泉院丸庭園の石垣】アートすぎる!

玉泉院丸庭園の石垣

玉泉院丸庭園の石垣は、「色紙短冊積(しきしたんざくづみ)」と呼ばれていて、最もアートな石垣ですね。

縦長長方形の右が短冊、真四角の右を色紙と見なして、「色紙短冊積」と言うんですよ。

石樋

色紙短冊積石垣には、V字型の石樋(いしどい)があるんですよ。

石樋は、水を放出させるための石の管のことで、現在は、水は流れていませんが、当時は、V字型の石樋から小さな滝のような水が流れていたようですね。

⑫【大手堀石垣】巨大すぎる?!

大手堀の石垣

大手堀石垣は、大手門(尾坂門)にある石垣です。

石が巨大すぎるんですが、どうやって運んだんでしょうね。

大手掘石垣は、大きな石を使い、組み込む技法を使っているんですよ。


参考文献:
・北國新聞社出版局 「平成金沢城」(北國新聞社、2015)
・「金沢城 石垣巡り」パンフレット